マレーシアでのお仕事については、まず、大前提としてイスラム教徒と中華系(以下、華人)が対比の構図にあるということを押さえるのが望ましいです。
人口比率は65%と25%程度でありますが、決して彼らが対立している、ということではありません。
中華系とマレー系を理解する
マレーシアは華人としてのマレーシア国籍を大々的に認めている施策をとっております。したがって華人の皆さんは
大体英語名(English Name)を持っています。TimとかRyanなどです。
当然、中国語の表記で名前もありまして、中華名と英語名を使い分けているのが特徴的です。国もこの2つの表記を認めています。
マレー人に対しては彼らを優遇する政策が取られているので、XX大学はマレー人を何割入れないといけない、また上場企業の役員にマレー人を入れないといけないなど、という決まりがあります。
ただ、実ビジネスでは華人の方々が実権を握っている状況なので、具体的に日本人の私達がビジネスをスタートする際は、ほぼ華人の方がパートナーや顧客になるケースが大半だと思います。(もちろんマレー系の方と話すこともあります)
今日のマレーシアにおいて前線にいる華人の方々は第3、第4世代(元々は中国大陸から移り住んで来ている)になるので華人の出身地は殆ど気にしませんが、クアラルンプールは広東系の華人が多いのが特徴的です。

実際の交渉でのコツ
端的に「シンプルなやり取り」が多く好まれます。したがってアポイントを取る際の日本式の表敬訪問は嫌がられます。なぜなら時間の無駄だからです。
そんなのチャットでいいでしょ、というのが相手の本音なのです。
大抵の場合は「私に会う目的は何か、私のメリットは何か?」というどストレートな質問をされますので、その用意が必要です。これは華人、マレー系問わず全般に言えることです。
内容自体はざっくりとしていてもあまり気にされることはないので、貴方とこんなことが出来ないか、というレベルでOK。
そうすると「じゃあ話を聞いてみよう」となりここから色々と物事が発展するケースも少なくありません。
あと、インド系のマレー人が一定の割合でいますが彼らは西アジアの窓口になっていることが多いです。
日本や台湾、中国など東アジアとマレーシアが接点を持つケースはほとんどの場合華人の方々と話すことになります。
(要所要所イスラムの商習慣が出てくる場合もありますが)
ということで、交渉は「シンプルに始める」ことで比較的相手との距離も縮まり、自身のネットワークが広がっていくきっかけに繋がります。
交渉は何語でするのがいい?
肝心な言語は英語ですが、相手も英語ネイティブではないので、まずはシンプルに間違いを気にせず丁寧に相手に意向を伝える、という考え方で大丈夫です。
相手が中華系である場合は、北京語で多少挨拶を交わしたり、マレー系の場合も同様に簡単な日常会話が出来ると相手との距離感が縮まります。
相手と話を円滑に進める上でも、YesとNoをはっきりと伝えることも重要です。
会議室での打ち合わせシーンから、上記の様な飲食店での折衝を含め、相手から積極的な提案を受けることも少なくありません。
お勧めいただく内容が断りづらい、なんとなく良さそうだから、と話に乗ったり、相手を気遣いすぎる必要は無いと思っておく事が大切です。
特に英語でのコミュニケーションになるので、日本語で用いられる曖昧さは極力なくすことを心がけることをお忘れなく!
実ビジネスの交渉シーンを終え、たとえすぐにお仕事の関係にならなくても、彼らローカル目線でのビジネスの捉え方や、大きな視点での問題意識など現地関係者との人脈形成は色々な面で役に立ちますし、大体のケースにおいて連絡先を交換する事になるので、ぜひシンプルなやり取りを継続することで新たな出会いを楽しみながら創り上げられるといいですね。

